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キノ「Boerse」では7年間休むことなく上映され続け、現在も毎月のプログラムに組み込まれています。今もなおパウルとパウラに会えるチャンスがあるベルリンです。
2003年の夏をもって「Boerse」は閉館しました。もちろん最後もこの「パウル&パウラ」。私も足を運び、閉館を惜しみました。
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映画 「パウルとパウラの伝説」
ゲームソフトのタイトルのようですが、この作品はベルリンに来て間もない頃に私が観た初めての東ドイツ映画。その時はまったく言葉がわからなかったので、改めて話の筋を理解したいと思い、公開30年を記念して開かれた映画上映を含むイベントへ向かいました。
この作品は東ドイツ映画界において、当時の若者の現実に近い一つの世代映画として有名です。政治的なユーモア、皮肉も含まれているらしく、いろいろな鑑賞の仕方があるかと思うのですが、ヒロイン・パウラの「愛を探し見つける」「子供を事故で失い深い悲しみに自分を責める」「パウルとの間に宿した新たな生命に自分の命をも委ねる」これらの感情は国や世代を問わず普遍的な愛の形。だからこそ30年という月日を感じさせずにイベントには1000を軽く超える人々が集まったのではないかと思います。しかもほとんどが若い人たちばかり。
お向かいの建物に住みながらもまったく別の人生を歩んでいた2人。ようやく出会い恋に落ちたことで、パウラはやっとやっと愛を手に入れたという喜びに満ちた日々を送ります。それはそれは情熱的かつ妄想的。ドイツ人も思わず吹き出してしまうくらいカユい甘さ。前夫との間の子供が事故で亡くなりショックを受けるパウラ。後半は、周りのしがらみからイマイチ吹っ切れなかったパウルがストーリーの担い手になってぐいぐい話をひっぱります。「閉ざされた彼女の心を開けるのは僕だけだ」と言わんばかりに、沈黙を通す彼女にねばり強く語りかけ待ちつづけ、あげく玄関に住んでしまい、最後は煮え切らなかった自分の気持ちにもケリをつけて、いざパウラの元へ。この瞬間、観衆は待ってました!の拍手大喝采。
以前は風景や服装、音楽に目が行き「まぁなんと70年代な映画なのだろう」と思いました。今回は、自分の命が危ないことを知りながらも愛するパウルとの間に子供を宿したパウラの幸福感、これから彼に伝えるのでしょうか、病院帰りの軽い足どりが全てを物語っているようでとても印象に残りました。2003.6.21
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パウルとパウラ。パウラ役の女優Angelica Domroese/アンジェリカ・ドムローゼは今年、自叙伝を発売し話題に。
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