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東ドイツ発行の地図帖を広げると、西北へと延びているけど本当に東側はちょこっとだった太陽通り |
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Dancing in the street ... in the GDR 私の大好きな映画「SONNENALLEE」の原作が、日本語訳で去年の11月から三修社より発売されています。「太陽通り・ゾンネンアレ−」。決して商店街の名前じゃあございません。東西を横断するベルリンに実在する通りの、東側(←ここが重要!)70年代を舞台にしたお話です。東ドイツを題材にしたコメディーだなんて想像がつきますか?政治的な背景をなくして東ドイツは語れないけれども、イベントやパーティを開催したり、大好きなあの娘と付き合いたい!といった気持ちに国境はないですよね。 国境地帯の死のゾーンへ飛ばされたラブレターを取り戻そうと必死の主人公ミヒャ。彼をモスクワへ留学させたいママ(だからママは自分の息子を「ミ−シャ」と呼ぶ。「やめてくれよ。ママのことマム−チュカとは言わないだろう」は私、大笑いしました)。毎度毎度グミやチョコをパンツや靴下へ忍ばせて密輸する西側に住むハインツ伯父さん。他にもパパや親友のマ−リオ、服を変えるようにコロコロと彼氏が変わる姉のサビーネ、ミヒャのあこがれミリアム、とにかくみんなキャラクターが強い! そして、なによりも大好きなレコードを手に入れた時の喜びを知っている人ならば、きっときっと登場人物の1人モジャ(なぜモジャなのかは読んでからのお楽しみ)の気持ちが理解できるはず!レコードに限らずあらゆるものが容易く手に入る日本で育った私たちにとって、東ドイツのモジャのストーンズは想像を遥かに超えた、かけがえのない、言葉では言い尽くせない程思い焦がれた大切なレコードだったに違いないのです。読み返しては切なくなります。 映画は1999年の秋に封切られました。実在の通りで撮影されることはなく、ベルリン郊外で行われました。この事はリアルであることよりも人々の思い出の中にある東ドイツを表現したという原作と共通しています。架空のお話なのに妙な生活感があり、訳者の浅井晶子さんも述べていたように今も架空の太陽通り(ゾンネンアレ−)でみんな生活しているんじゃないかと思えてきます。 そして映画は今でもちょこちょことベルリンの小さな映画館で公開されています。本を読んで、(日本でロードショーになれば朗報なんですけども、、)もしベルリンに来る機会があれば、地域誌や新聞などでチェックしてぜひ映画館へ足を運んでみてください。映画の中のモジャも本当に泣けますから。お約束します。2003.3.10 |
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「退屈」と「愉快」のさじ加減 蚤の市で、とうてい価値があるとは思えない観光ハガキをなにやらしきりにあさっている人が2、3人はいるものです。しかもそんなに古くない50年代、60年代いわば「近過去」のハガキばかり。今思うとそのうちの1人はMartin Parr氏だったのかもしれません。 『LANGWEILIGE POSTKARTEN』には、高速道路・公共施設・地方のホテル・団地・行楽地に空港、こういった類いのハガキがめくれどめくれど続きます。ドイツを皮肉ってるわけでも、高尚なアートにするべくこれらを収集したわけでもありません。退屈といっておきながら何故か真剣に楽しんで収集した彼の顔が浮かんできます。 Martin Parr氏、実は写真家集団マグナムに所属する現役の英国人カメラマン。英タイトル『Boring Postcards』を本国イギリスで出版、展覧会も開いて英国一退屈な観光ハガキを選んだりもしました。(ちなみにみごと選ばれたのはバーミンガム近郊の町レディッチのタウンセンター。)同タイトル米版を経て、2001年にこの独版を出版。 3冊に共通して言えるのは、当時(50、60年代)の庶民の娯楽・休暇・買い物を楽しむ場所、すなわちキャンプサイドだったりショッピングセンターなどがハガキになっていること。特に独版は、東西ドイツの差がまだそんなにはっきりとハガキに反映されてなく分断されていない一つの国として見えるところに注目です。 実際、彼にとってドイツはハガキを収集するにあたりパーフェクトな存在だったよう。「メンタルが退屈でたのしい」。誤解してはいけません。この言葉、この本に限ってはこの上ない褒め言葉なのです。一枚一枚にテキストを添えることなく原寸大で単調にレイアウトされたこれらのハガキから、一貫したナンセンスと同時に退屈を愉快にしてしまう絶妙のさじ加減を感じさせます。それはやはりParr氏がユーモアの国 英国の人だからでしょうか。2002.10.19 2001年Phaidon刊『LANGWEILIGE POSTKARTEN』 24.90ユーロ 左右写真:彼に触発されて「近過去」の観光ハガキ及びガイドを集めるのが趣味になったわたくし。これはテレビ塔のお土産ショップにて現在も購入可能のレトロなハガキ。 |
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