写真左 : プレハブ校舎の壁面にはダウィンチ風の装飾が。イカロスと宇宙飛行士のモチーフが面白い。中央 : 取り壊し予定のベルリン郊外の建築。図書館の看板の後方、ディスコテーク&ダンスの看板が興味をそそる。右 : 高層プレハブ建築を「ステレオタイプ」という言葉だけで片付けてしまうのはもったいない。彫刻の手に握られていたハンマーが当時を示唆させる。

建築もまた「言語」なり

ベルリンを散策していると、いつも一つのフレーズが頭の中を駆け巡ります。
「Nature is a language - can not you read ? 」
モリッシーましてやスミスのファンでもないし、曲を掘り下げるなんてことしないしできないのだけれど、「ASK」は踏み出せない自分の気持ちを軽く後ろからポンと押してくれるような優しい曲で、そのワンフレーズが今でもときおりリフレインするのです。

それはさておき、ベルリンに存在する多くの建築だってある意味「言語」なんじゃない?とフラフラ歩きながら思ったりします。鉄橋の土台に残る弾丸の跡から二次大戦を、アールヌーヴォ様式の素敵な建築から当時の街並みに想いをはせてみる。ディテールという名の落ち葉を持ち帰って、集めた新旧のガイドや地図で調べる作業が私のお気に入りの時間。

「DDR-Baudenkmale in Berlin/旧東ドイツ ベルリンの文化財的建築物」。まだ歴史という枠に入るには若すぎる近い過去の建物も、私にとってはまた魅力的な「言語」です。そしてそれらは実はとても危うい存在で、東ベルリンの建築は解体されたものもされるであろうものも多く、いつまであるかわかりません。

既に壊されてしまった建築についても述べていて、専門的すぎず東ドイツ時代以前の様子もふまえていて、東ベルリンの街並みは突然現れたわけではないことがわかる所が気に入っています。もともとガイドってある一定の時期を過ぎたら古い情報になってしまうけど、数年したら東ベルリンから壁崩壊後のベルリンの移り変わりを伝えるものとして重宝するかも、、と思いつつ私の小さな散歩学という本棚に仲間入りした新顔なのでした。2003.12.07


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