切手絵画館 第2回

ギザギザのフレームに収まった小さな小さなアート、切手絵画館へようこそ。

今回は1964年7月東ドイツ発行、ピオニール団の第5回集会イベントを記念した切手です。まず、ピオニール団を説明する時に「そなえよ、常にそなえよ」の言葉を掲げていて一見ボーイスカウトのようだと思ってしまいがちですが、似て否なるものと認識しなければなりません。幼児向けそして児童向けピオニール団を経てFDJ/自由ドイツ青年団(FDJ発行の若者向け雑誌についてはこちら)へと続き、国にふさわしい人間を造り上げていく為の政府組織の1つだったのですから。

そんなことをふまえた上で改めて切手を鑑賞しましょ。まず形。ペナントのようだけれども、ピオニールの証でもあるスカーフだということにしばらくすると気がつきます。このモチーフだけでもしてやられたって感じですが、中に描かれた世界もまた子供らしさが広がっていて興味をひきます。苗木を植えたりボール遊びをしたり、スカートのひだや洋服のしわ、ディテールは細かいけれどしつこさがありません。テーマと表現手法が一致したいい例でしょう。

インパクト、遊び心、表現手法。この切手の味わいは、手ぬぐい合わせにも似ていて「ほぉ、やるねぇ」と感心させられてしまう。ほのかに色づいた子供達の頬のピンクが切手に東欧らしい素朴さを添えています。また東ドイツ切手史上、変型切手は後にも先にもこの時だけとなります。2003.9.24



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