当時のDEFA公式パンフレットには、カール・シュローダーのイラストも掲載されて、愉快な雰囲気満載です。


左がニナ・ハーゲンの母親でもあるエヴァ・マリア・ハーゲン。フリルいっぱいの下着姿がなんともかわいらしいセクシーを醸し出しています。
映画『Reise ins Ehebett』

1966年は、同年に製作された多くのDEFAフィルムが当時の政権から公開禁止を言い渡されお蔵入りとなった年。そんな最中、まったくお咎めを受けずに東ドイツで上映された映画作品の中に、船上を舞台にしたラブコメディ『Reise ins Ehebett』があります。インディアンフィルムと並んで娯楽性が高く、人気のあったミュージカル映画です。

多くの女性と浮き名を流す主人公の船員。彼の遊び癖にほとほと飽きれていた船長は「特定の彼女を作れば少しはおちつくかも」と、浜辺で偶然出会ったジャーナリスト・エヴァを自分たちの船へと誘います。エヴァはそんなことが仕組まれているとは知らずに乗船。ところが一方で、彼(主人公)を愛してやまないバーの専属歌手マリールーも秘かに船に乗り込み、話はややこしいことになっていきます。

エヴァを演じたAnnna Prucnal/アンナ・プルックナルはオードリ・ヘップバーンを思わせる清純派。ちょっと誇張し過ぎの演技が、作品中盤からいい味を出してきます。そして全く正反対のタイプの女性マリールーを演じるのは、ニナの母親でもあるEva-Maria Hagen/エヴァ・マリア・ハーゲン。最初はいがみ合う二人が、船長の仕組んだ作戦に気づいて同盟を組み(←ここすごく女性的)、男たちをゲーム感覚でもてあそんでいくあたりが見物です。下着姿で互いの頬に化粧クリームをつけ合いながら歌って踊ってと、やりたい放題。とくに湾岸沿いで繰り広げられるジェンカは、質素なワンピースにエプロン・三角巾を身にまとった女性のエキストラ達がかわいらしい。

この作品で映画デビューをはたしたフランクはかなりおいしい役どころ。彼女たちから同時に両頬にキスされたりして、もうデレデレ。もちろん!『暑い夏』同様、ゲルト・ナチンスキーによる愉快な音楽が惜しみなくちりばめられていて、フランクも負けじと華麗なるステップ(モジモジステップと命名したい)を披露してます。荒れる天候の中、甲板で歌いきる『Baby, du bist O.K.』も見逃したくない場面です。

部活を思わせる男所帯の大型貿易船を舞台に繰り広げられるこの作品は、東独ミュージカル映画の最高峰、クリス&フランク主演の『暑い夏』の2年前に製作されたもの。『暑い夏』のパイロット版ともいえそうです。2005.9.3








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